*やっと会えたね,お坊さん*
「・・・えっと,ピーさんでしたっけ?」
カンボジア人の名前は,とても覚えにくいのだ😅
ついに会えた!!
「もう1回付き合ってもらってもいい?」
なぜか分からないけど,お坊さんが言ったことに間違いはない気がする。
これで会えなかったら,もう探すのは諦めよう😥
買い物の帰りに,友達にもう一度寺に同行してくれるよう頼む。
「いいですよ!😄」
快く承諾してくれる彼女に感謝でいっぱいだ。
そして,私たちはもう一度あのお寺に向かったのであった。
今回は涼しくなった夕方。だんだんと黄昏時に近づいている。
最初に訪れた日は,午前中だった。
次に訪れた日は,昼過ぎの1番暑いときだった。
訪れる時間が変わると,寺の雰囲気もガラっと変わる。
今日は学校のような建物の前にものすごい数のバイクが止まっている。
バイクの数に比例し,校舎の中にはお坊さんだけではなく,普通の人たちもたくさん集まって勉強をしている。
「ちょっと見に行ってもいい?😗」
「もちろん!😄」
そして,建物に近づいていき中をのぞく。知らないカンボジア人やお坊さんと目が合い,なんとなく微笑んでみる。
すると,微笑み返してくれるのがカンボジア人のいいところ😄
でも,この中に学校で出会ったお坊さんの姿は見当たらない。
近くにいた子どもに話を聞いてみる。
「みんな,ここで何の勉強をしているの?」
少年2人は顔を見合わせて困った顔をしている。まるで,無言でお前答えろとお互いに擦り付け合っているような感じだ。
微笑めば微笑み返してくれるカンボジア人,しかしその一方で話しかけると非常にシャイな人が多いのも事実🙄
「អង់គ្លេស(オングレッ)」
『英語だよ』
小さな声で返してくれた。やっぱりお坊さんの言っていたことは事実だ。英語を学んでるじゃないか!🥰
すこし気持ちが明るくなる。なんの根拠もないが,今日はお坊さんに会える気がしてきた!!😄
少年たちと会話を終え,友達とこの前は立ち入らなかった,とても古い建物のある細い通りへと向かった。
そこには小さな門があり,寺に出入りすることができる外の道とつながっている。
だからなのか,大人数用のトゥクトゥクが細い道に止まっていた。
あれ・・・・・?
黄昏時に入ってきているため,はっきりとは分からないが,見覚えのあるような顔が見えた。
丸い顔,大きな目,少し自信なさげな立ち方・・・
心臓が高鳴る。
「もしかしたら,会えたかもしれない・・・・・!😳」
向こうに聞こえないように,小さな声で友達に話しかける。
「えっ!どのお坊さん?😳」
友達の声が大きかったためなのか,お坊さんがこちらに気がついた。
あの大きな目と視線が絡み合い,お互いに見つめ合う。
そうだ,あの人は1年生の教室にやって来たちょっと怖めのお坊さんだ。(*お坊さんとわたし,初めての出会い*)
どのくらい見つめ合ったか分からない。とても長く見つめ合っていた気がする。
緊張でひきつった顔になりながら微笑み,会釈すると,向こうも会釈を返してくれた。
行け,私!もう後悔している時間はない!
ゆっくりとお坊さんに近づく。そして
「*សួស្តី តើអ្នកចាំខ្ញុំឬទេ?
(スォスダィ タゥネァックチャムクニョムルーテー?)」
『こんにちは。私のこと覚えていますか?』
「ពរ(ポー)」
『はい』
お坊さんがはにかんだ。覚えていてくれたことの嬉しさと,会えたことの嬉しさが胸いっぱいに広がり,何を言おうか迷ってしまう。
「・・・えっと,ピーさんでしたっけ?」
「違うよ,ソッチアットだよ」
ピーしか覚えていなかったので適当に言ってみたら,やっぱり違っていた🙄
「あの・・・」
「あれ!なんでここに居るんだい?」
ソッチアットと話を続けようとすると,彼の後ろにいたお坊さんたちの中から,眼鏡をかけたお坊さんが出てきた。
このお坊さんは一体誰だろう。どこかで会ったことがあるみたいだが,思い出せない。
私と友達と,そしてやっと会えた顔見知りのお坊さんソッチアットと眼鏡をかけたお坊さんと一緒におしゃべりを始めたのだった。
※ついに会えました!
つい最近,この出会いについてソッチアットと話し,爆笑していました。懐かしい…!
*សួស្តី តើអ្នកចាំខ្ញុំឬទេ?
(スォスダィ タゥネァックチャムクニョムルーテー?)
『こんにちは。私のこと覚えていますか?』
お坊さんには失礼な聞き方なので,使わないようにしてください。